空白 2014年08月

反撃10

「だめよ!」
 携帯を取ったカオルが首を振っている。カオルはもう全裸でまだ傷が残っている竿を私の中に入れている。
「悪いな。これから車をやるから乗ってくれ。警備会社の会長に会ってほしいんだ」
 膨れてしまったカオルを置いてズボンを上げて時計を見る。もう10時を回っている。店の前に降りるとちょうど黒塗りのベンツが入ってくる。後ろの席に番頭が座っている。手書きの会長のメモを読んでいるともう赤坂の料亭に着く。私は一人で料亭の中に案内される。
「『白薔薇』のママが来るかと思ったが?君は銀行にいたね?」
「私では回答はできませんよ」
「それはお互いにだ。どうも元幹事長にはツキがない。野党の8億の追及もやまないし、ついに検察も動き出した。だが本人は今更に分党を検討しているさ。それに秘書はそちらに握られている」
「そんなに手の内を曝してもいいのですか?」
「これはボスの独り言だ。今度の総理もそう長くない。政治家ではなく官僚の時代だな。それで言うと政治家に金をかけることはない。お互いに押さえるところは押さえている」
「赤坂ですね?」
「物わかりがいいな」
「面積的にはそちらが大きいが、メイン道路に繋がらない袋地ですよね?」
「ここは争っても互いに傷がつく」
「元幹事長とは離れるということですね?」
「それとある程度そちらで使ったら秘書を預けてほしいんだよ」
「秘書は元々?」
「彼は元幹事長の金庫番だったんだ」






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反撃9

 サエとユイに見送られて東京に向かった。新幹線の中で記者の記事の出ている新聞と週刊誌を読みこむ。8億の出どころに明確に警備会社の名前が挙げられた。さすが記者がよく調べている。警備会社の設立はR事件の最中で、経営塾のリーダー的存在だった会長が当時の総理の肝いりで警察の警備の唯一の下請けとして天下りを受けた。その警備会社から8億が出ているのだ。
 東京駅には2人のボディガードに囲まれたカオルがワゴンで迎えに来た。
「すでに払い込みは済ませている。どうも頭取が不正融資だと言ってるようなの」
「実権は副頭取だからな。とは言っても早く済ませるに越したことがないな」
「警備会社が人数を出して元秘書を探してる」
 いつの間にか車が検問所を抜けてビルの地下に入っている。そこからガードされてエレベータに乗り込み窓のない廊下を抜けてボディガードを置いて部屋に入る。そこにはスーツの男性が5人並んでいる。真ん中の一人が次官のようだ。振り込みを確認したから始まり15分ほど説明がある。取引はあっけないものだ。
 帰りには乗っていきたワゴンが待っていたように出ていく。その後に黒のベンツが止まっている。
「張り付いていた車がワゴンに付いて走り出しました」
 運転手はマネージャーに変わっている。
「そろそろ戦争モードだな」
「もう5寸釘はいらないわ。これから私の部屋で乾杯よ」
「会長のところに寄らないのか?」
「会長はまだ赤坂のホテルよ。珍しく元総理と元頭取が集まっている。私と修司は朝まで寝ないで会議よ」
 カオルの手がズボンの中に入って握っている。バックミラーのマネージャがにやりとしている。



反撃8

 5億を使えなくて幹事長は総裁選挙に敗れて若手の議員が総理になった。合せて幹事長の席も失う大完敗だ。苦虫を潰したような顔で国会の喚問の席に座っている国会中継が映っている。どうも会長が元総理の派閥を動かしたようだ。反撃を始めるようだ。国会議員は週刊誌を手に持って、8億の振り込み相手と3億の支払い相手の説明を求めている。得意の秘書に任せていたの一点張りだ。
 その後幹事長の派閥の議員が赤坂の国有地払下げについて新総理に質問している。だが野党は反応を示さない。もちろん新総理には会長から5億が渡されている。それにこの審議はR事件当時の総理が了解済みで前総理も了解済みで申し送りしている。ただ私が慎重を期して止めている。
 大阪店の前の喫茶店に記者が押しかけてきている。
「週刊誌の方は第3弾の原稿を回しました。8億の銀行口座を開示しました」
「えらい勢いですね?」
「それで今日の国会中継で局長の新聞記事OKが出たんです。私が書きます。それで記事を見てほしいのですよ」
 原稿をテーブルに置く。
「銀行と支店名はいいとして、入手先はまだ伏せておいてください」
「秘書ですね?彼は警備会社を解雇されてどこに行ったのですか?」
「よく調べましたね。今海外にいます。最後は証人に出ますよ。それと警備会社の会長をもう少し詳しく載せて次にはファイクサーに繋がるようにしてください」 
 カオルからの携帯だ。
「会長から伝言よ。赤坂の国有地取引をすること。銀行内が不穏だそうよ。夜泊まるのよ」
「あの『白薔薇』のママですよね」
 記者は完全にママに恋している。









反撃7

 分厚い速達が届いた。それを見透かすように探偵から携帯が入る。
「まず、ファイクサーの赤坂のホテルだが、ここ5日間で訪ねて来た客はリストにして写真も付けてある。幹事長が1度これは2時間ほどで一番長かった。1対1で会っている」
 リストの写真を見る。
「それからファイクサーの塾の事務長が2回。例の警備会社の会長がやはり2回来てます。1度は怒鳴り声が聞えたと報告がありますよ。それと銀行の会長も来てましたよ」
 どうも会長は今度は幹事長に乗り換えたようだ。だが頭取や会長では資金に手が出せない。副頭取が実権を握っている。前頭取からの遺産は彼が引き継いでいる。
「赤坂の方はその地図にも附箋をつけたが、5社の名前で登記になっている。R事件の裁判が始まる前に代表者が変わっている。代表者を照会したが警備会社の関係者だ。それに無担保だったよ」
 携帯を切ってすぐにカオルに入れた。
「どこにいる?」
「札幌よ。東京から新しい子を5人連れてきて2人を東京に連れて帰る」
「赤坂はファイクサーと大衝突になる。カオルは顔を出さないほうがいい。今度は竿を抜かれるぞ」
「それよりいつ来るの?」
「しばらく竿は封印することだ。ところで秘書はどうなった?」
「警備会社からも解雇されたようよ。すでにタイに移されたわ」
「また殺すんじゃないのか?」
「今度は本人から提案があり証人になると。彼は蝙蝠みたいな奴だからね。陰茎を刺された私としては許しがたいのだけど」






反撃6

 週刊誌が出た。反響は大きい。カオルには会長から2人ボディガードをつけさせた。当面動いているのは『白薔薇』のママと見られているだろう。副頭取に連絡を入れて国有地購入費の別枠の120億の融資を受けた。幹事長の意を受けた野党が答弁を求めてきたが、幹事長の裏金の声がそれを上回っている。
「300万の振り込みが入った?」
「週刊誌を見た。次は?」
 探偵の声だ。
「赤坂のホテルにいるファイクサーを見張ってくれ」
「写真を撮るんだな?」
「それと例の赤坂の土地の地図で黒く塗った部分の謄本を上げて所有者の確認をしてほしいんだ」
 待っていたようにカオルから携帯が入る。
「5億は送金してくれた?」
「ああ今朝送った。今度は誰に渡した?」
「5番目の派閥の長が連合艦隊をまとめたわ。これで総理の支持もついて幹事長の数を上回った。今度いつ東京に来る?」
「しばらくサエでたくさんだ」
「もう使えるのに!」
「しっかり仕事をするんだ。次の原稿を送った。秘書のテープの引き起こしだ。ここで伏字で幹事長と警備会社の会長を出す。それとファイクサーの影も見せる。最後に党首選で負けるようなことはないな?」
「もちろんよ。赤坂の決裁は来るのよ絶対に!」












反撃5

「今度の読みましたがこれは余程慎重にやらないとというのが局長の意見です。でもトップ記事ですよ」
「まずは週刊誌でジャブですね?」
 乗り気の記者の顔を見て言う。彼は私が『白薔薇』のママと組んでいると知っている。だが会長の影は見えていない。今日は姉さんの事務所から帰りに寿司屋に寄っている。
「幹事長の裏金の8億ですが、3億はすでに若手議員に配られたと書かれていますが、残りの5億は?」
「今回与党内の派閥に配られる予定です」
 それまでに阻止することが今回の課題だ。5億を凍結する。
「8億の裏金の口座履歴のコピーはぼかして使ってください」
「出どころは?」
「党首の首になった秘書です」
 さすがに銀行の副頭取とは言えない。
「本人のテープ証言もありますが、これはその時に渡します。まだ伏せておいてください」
 記者はビールを飲みながら器用にメモを取っている。
「彼は党費の使い込みで首になったのですね?」
「実は元々幹事長と組んでいたのです。8億の繋ぎ手でもあります」
「出どころは?」
「これもテープに出てきます。ファイクサーと呼ばれている男ですよ。その金は警備会社から流れていて秘書は今そこの秘書になっています」
「その警備会社は過去に調べたことがあります」
 私は警備会社から出てくる秘書を撮った写真を出す。
「この写真も使ってください」









反撃4

 久しぶりに精液が枯れたような気分だ。だがサエの顔を見ていると幸せだ。今日は大阪店に出て溜まっている仕事を朝から片づけている。赤坂の進捗具合を携帯で確認する。順調な段取りで進んでいる。フィクサーに知られることなく予定地を買い込める。
「修司?」
 カオルの声だ。
「もう退院した?」
「あんなところにいちゃ腐ってしまう。グローブをぶら下げて会長に会ったわ」
「テレビで見たが総理は持たないな?」
「想定内よ。彼は赤坂の国有地の払い下げを通してくれたからもう用済み」
 頭の中で赤坂の地図を描いてみる。あの土地の真ん中にどんと国有地があった。これはR事件の時に当時の総理が引き渡しを約束していたものだ。これはファイクサーも狙っているはずだ。
「第1秘書に党首の引き渡し交渉をしているわ。それでまた資金を用意してほしいのよ」
「そんなにして採算は合うのか?」
「国有地だけで儲けが100憶には化けるわ」
「親父になってきたな」
「修司の声聞いてるだけでちんちんが立ってきたよ。今度は党首候補に5億よ」
「後は連合艦隊だな」
「おそらく会長の言うのにはコロコロ総理が変わるって」
「それといよいよ幹事長の8億の暴露よ。例の記者に頑張ってもらわないとね。わあ。立ったちゃって縫ったところから血が出てきてる」









反撃3

「カオルさん大丈夫?」
 新店の方を覗く。間に合ったようだ。サエがレジを締めていて研修生がシャッターを閉めかかっている。
「ああ、彼奴は殺されても死なんよ」
 5寸釘を刺されたグローブの様な陰茎を思い出して答えた。
「先に出るけどいい?」
「はい」
 高校生のようなニューハーフだ。私はもう眠っているユイをバギーに乗せる。今日は少し路地を歩いてやぶ医者の女房の小料理屋を予約している。暖簾を潜るとやぶ医者がカウンターの中で着物を着てビールを出している。
「医者は廃業ですか?」
「いや、夜だけ手伝っているんだ」
 サエが私の腕を抱えている。
「私はもう子供産めない歳だから羨ましいわ」
「そんなことありませんよ」
 サエが否定している。男と知っているやぶ医者はにこにこ笑っている。
「野党総理になったが人気は急落だな」
 そう言う客の声でテレビ画面を見る。また総理の失言で国会が混乱している。それに合わせて母親から受けた金が野党から質問を受けている。こちらの裏金ではない。これは秘書があらかじめ幹事長に渡していた情報だ。反主流派ボスの罠だ。やはりあの総理を守るのは不可能だ。
「サエ、帰ったら2回はやるぞ」
「聞こえるよ」
 真っ赤になっている。






 

反撃2

 カオルに引き止められたが、会長に報告だけ済ませてサエの元に帰ることにした。会長はあれから赤坂のホテルに泊まっている。同じホテルに宿敵が泊まっているのも面白い。
「もう帰るのか?」
 部屋に入ると私設秘書が部屋を出ていく。
「カオルとは引継ぎを済ませました」
「だがまだ動けないから続けてくれないか?」
「後は向こうの出かた待ちなんでしょう?それよりカオルの父親なのですね?」
「そんな話をしたか。余程君に心を許しているのだな」
 会長は立ち上げって背広の内ポケットから写真を出してくる。無造作に私の前に置く。それほど若くない会長が胡坐を組んでその後ろに娘のような女性が肩に手をかけている。膝にいるのは坊主頭のカオルだ。
「儂の女房の料亭で仲居をしていた。もうこの歳で子供など生まれんと思ってたが」
「カオルのお母さんは?」
「5年前に病気で亡くなった。それで上京してきた息子が娘に変わってしまっていた。それで当時儂の部下だった伊藤に預けた。前の女房はもう亡くなったが、それに3人の息子がいる。子供を生ませた女が彼女を入れて5人もいる。その中で儂の後を継げるのはカオルだけだよ」
「まさかカオルともやった?」
「そう言いふらしているそうだ。親子なのを知っているは番頭と君だけだ。儂は息子を抱くほど畜生じゃないぞ。だが困ったことだわ。君が面倒見てくれると思ってたんやがな」
「・・・」
「サエと言う子も男だそうだな?愛せるのか?」
「女男と言う垣根が取れてしまったのですよ」







反撃1

 病院の個室のベットでテレビを見ている。新聞も5誌買ってきているが昨夜の襲撃劇は載っていない。だが会長の報告だと15分後には警備会社の車が駆けつけたということだ。もちろん秘書の失踪も出ていない。
 新総理は早くも問題発言が続いているが、幹事長が余裕のある顔でテレビでお詫びをしている。朝刊を広げると早くも内閣改造の話が出ている。これでは会長の投資もさして効果を上げる間に終わってしまいそうだ。
 今朝は朝から手術があってようやくカオルがベットに戻ってきた。
「この際竿を取らないかと言われてそんなことしたら彼に捨てられるって」
 もう十分元気だ。
「カオルの調査の後を引き継いだが?」
「反主流派のボスの裏金ね。8億の資金の流れは証拠を取っている」
「赤坂の用地買収は会長から裏話は聞いてないのか?」
「?」
「あれはR事件の遺物でファイクサーの土地を囲むように買い込んでいる。それが脅威だったのだろう」
「秘書がそのことを執拗に聞いていたのはそれよね?また狸に騙されたわけね」
「手が切れないのか?」
「でも血が繋がってるからね」
「祖父?」
「そうじゃない。父よ」
「まさか?」





衝突10

 0時を少し回った頃、黒塗りのワゴン車が到着する。すでに道路際に工事車が泊まっている。そこから探偵のメンバーが3人降りてくる。ワゴン車からは私も含め会長の番頭を先頭に黒づくめの男たちが5人降りる。
「今この建物の電源を切った」
 裏口の窓が開かれ作業チームの探偵たちが先に中に入る。その後から黒づくめのチームが麻酔銃を手に入っていく。管理人は金を渡してまだスナックで飲んでいる。報告では廊下を進んだ部屋に警備員が2人いるはずだ。警備員に黒づくめチームが飛び込む。作業員が地下への扉を合鍵で開ける。
 私と探偵は地下室に降りていく。地下室の風景はビデオで見た通りだ。探偵が照らした光の中に全裸の女が大股を開いて縛られている。陰茎に5寸釘が刺さったままでグローブのように膨らんでいる。私が懐中電灯をカオルに当てて、
「カオル?」
と言うと眼だけが反応する。
「毛布」
 床一面に脱糞と尿の匂いが充満している。秘書を捕まえたところからカオルは放置されていたのだ。裸の彼女を毛布に包んで抱きかかえる。探偵が足を持って地上に運ぶ。窓の外にはマネージャの車が泊まっている。運び出した途端にい電気が付く。
「電源が切れたので警備員がこちらに来る」
 二つのチームが素早く撤収する。同時にマネージャーの車が走り出す。
「今やりたいとこなんだけどこの太マラではね」
「今はこれだけだ」
と言ってカオルの唇を思い切り吸った。
「病院は押さえています」




衝突9

 朝一番会長から呼び出されて熱海の別宅に入る。ひっそりとした庭の見える部屋に会長が椅子にもたれている。だがボディガードが3人付いていて警戒厳重だ。裏の仕事専門の番頭が入ってくる。
「君の言うように秘書を昨夜拉致した」
「車両倉庫を出たところを捕まえました。どうも彼の言うには警備会社の調査部に入ったようです。この鞄にこんなものが入っていました」
 小型の盗撮機だ。
「見ないほうがいい」
 会長が横を向いて言う。
「いえ見せてください」
 全裸の縛られたカオルに秘書が跨ってアナルに入れている。そう言う場面が30分ほど続いて急にカオルの陰茎が映し出された。秘書がくどいほど揉みしごいて反り返っている。それに秘書が無言で5寸釘を打ち込んだ。
「白状させるための拷問なのか?」
「いえ本人は趣味でやったと言っています」
「彼と合わせてください」
「それはやめておいた方がいい。別室から見るといい」
 番頭に連れられて地下室に降りる。隣のマジックミラーで覗けるようになっている。まさに頭巾を被った男が全裸の秘書の陰茎と玉に五寸釘を打ち付けているところだ。
「彼はこの道ではプロです。Sの男は案外に責められるのには弱いらしいですよ。今日中にすべて吐きます。画像は口封じで撮っています。ここからは携帯はできませんよ」
 そう言われて庭に出て携帯をかける。
「今夜救出の段取りをしてください。医者の手当てもお願いします」
 うんと頷く探偵の声がした。








衝突8

 連日秘書は車両倉庫に通っている。昨夜は朝方までいたようだ。昨夜は疲れて寝ていたらちいママが朝には全裸で私の傍で寝ていた。酔った勢いで抱いてしまった。ちいママのものはもう反り返っている。マネージャーの内線で慌てて裸で出て行った。
「昨日付で秘書は解雇になりました。どうも党費の使い込みがあったようです」
 私設秘書からだ。動き出した。
「どこに泣きつくか探ってくれ」
 受話器を置くと寝不足の探偵の顔があった。
「昨晩3軒はしごして聞きだした。カオルは間違いなくあの倉庫にいる。だが地下室で近寄れないという。2人の警備員は地下の入り口になる部屋にいるようだ。秘書が頻繁に通ってきている」
「無事か?」
「明日地下の地図を持ってこさせる。金を握ったから裏切れない。突入するか?」
「いや、カオルは赤坂の件でもファイクサーに絡んでいる。彼女は会長に知らされずこの仕事を受けている」
「倍の人数を手配する」
 探偵が部屋を出ると会長に直接携帯を入れる。
「赤坂がらみですね?今度は秘書をそちらで拉致してください」
「人質交換するのか?」
「いえ秘書はもう弾かれますよ。その前に情報を吐き出すのですよ」






衝突7

 幹事長になった反主流派のボスは8億から3億を引き出した。この引き出しを実行したのはあの秘書と警備会社の会長だ。銀行の防犯カメラの映像も撮った。この資金は一度幹事長の個人通帳に入った。それから今回の新人議員の活動資金に回されている。計画は着実に進んでいる。
「今日は秘書は幹事長と相談の後、始めてあの警備会社の車両倉庫に入った。やはりここの食事は1人前多い。夜に泊まりの警備員に居酒屋で『白薔薇』のママの写真を見せた。顔色が変わった」
「そちらもそこに出かけているのか?」
「この男不満が多いようだ。金を握らせる」
「慎重にやってくれ」
 今日は私は赤坂の現場に来ている。カオルは山のように仕事を残して行った。3時間現場と打ち合わせして地上げ費用を200億に圧縮して実行にかかる。ここで気になったことがあった。どうも赤坂の地上げはR事件の時にはファイクサーと会長が組んでしていたようだ。仕上げた根元の土地は半分が会長の手にはないようだ。今度の購入地は碁で言うと囲む石になっている。カオルには知らせず会長が絵を描いている。となればそうはカオルを釈放しないだろう。
 帰り赤坂の狭い路地を歩いていると後ろから誰かが付いてきている気配がする。嫌な予感がして人の家の塀の中の入る。正面から2人、後ろからはあの刑事上がりの男だ。
「どうした?」
「誰ともであってません」
「逃げられたか」


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Author:FC2USER015477MKZ
学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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