空白 真相 12
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真相 12

 朝一番にカオルから事務所に電話が入った。
「またあの女」
と姉さんが受話器を差し出す。彼女はこれから公園に人夫出しに出かける。最近は病院に入ったままの親分の代わりにヘルメットとステッキを持って出かける。反抗する人夫もたまにはいる。
「検察に呼ばれていたんだってな?」
「丸一日缶詰。お尻から直腸が出てきて痛くて座れないわ」
「タイで黒サングラスが?」
「聞いた。うろうろ歩き回って。それでITMファイナンスの社長がまた揺らぎだした。それでまた昨日痛いところに折檻されて血の海よ。今病院に向かっている」
 相当頭取がイライラしているようだ。
「遂に恥さらしだわ」
 最悪のケースにカオルから渡すと言われていたものがある。社長とカオルのプレイの音声付ビデオだ。この中身をホテルで見たが、社長のものが立たなくて仕方なくバイブを入れている。ここで注目すべきは福岡のラブホテルの入札の話だ。明らかに便宜を図っている。
「伊藤は?」
「これは頭取が言ってたことだけど、横浜からタンカーで伊藤を連れて日本を脱出したそうよ。途中で伊藤を捨てたと。ビデオは事務所に送った。横浜の倉庫のポストからね」
「そこからは不味いんじゃ?」
「すでに警察は倉庫を調べている。頭取はどうしても伊藤が生きていて私と組んでいたことにしたいわけ。届いたら記者に渡して。中には伊藤直筆の社長と私に裏切られた手紙が入っている。私は病院から姿をしばらく隠すけど心配しないでね」






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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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