空白 新しい道 3
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新しい道 3

 ボンが朝喫茶店を訪ねてきた。フミコに男の子が生まれた。まだ親父には内緒にしているが、明日からこのマンションの下の階に引っ越して来るという。サエは話が出来ているらしく、昨日から早く店を閉めて引っ越しを手伝っている。
「大きくなったら結婚させたいな」
「それは気が早すぎる」
 迎えに行くというボンの背中を叩いた。
 事務所に出るとカオルから待っていたように電話が入る。いつものように姉さんが
「変な女」 
と受話器を渡す。だが会えばまたカオルに恋しそうである。サエと同じ匂いがするのだ。
「今どこ?」
「これから飛行機で福岡に行く。オープンを済ませたら大阪に寄るわ。これはまだ伏せておいてほしいのだけど、頭取が国会に呼ばれそうなの」
「ITMファイナンス事件で?」
「それだけじゃなく銀行内で相当な負債が出てきたようなの。頭取がすべてに絡んでいるのかどうかは分からないけど。それで明日6時にホテルで会ってほしい人がいるの」
 ホテルの名前と電話番号を控える。
「修司のいた銀行の会長よ。前の頭取。私と何度も会っている」
「頭取は?」
「知らない。頭取から身を守る最後のルート。向こうは修司を良く知ってるわ。会長も昔は私のお客でもあったの。伊藤も始めは双方に手を伸ばしていたわけ」
「分かった」
「それとサエを最近抱いてないでしょ?だめよ」
「それも分かった」








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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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