空白 一区切り 7
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一区切り 7

 若頭の貸付を実行した。頭取に権限があるうちに決めておこうと私も若頭も暗黙に同意している。カオルから事務所に電話が入って頭取が新しい店の上の部屋に泊まっていったと報告した。
「少し使えるようになったみたい」
 精神的に落ち着いてきたのだろう。
 ボンの店の報告を小頭から受けた。どうも板長とボンの母親とは10年程の体の関係があるようだ。その板長を紹介してきたのが今宮戎のところにある組だと言う。組本部は同じだが若頭と敵対する武闘派である。この組はITMファイナンスと関西では組んでいて今資金的にはパイプを失っている。
 ボンは昨日は寝込んでいる親父と話し合った。本店を任せてほしいと訴えて珍しく親父が頷いたとのことで今夜板長と話し合いがある。私が彼の補佐で入ることになっている。
 9時過ぎに近くの喫茶店に向こうは板長と組の人間が座り、私とボンが店じまいを確かめて遅れて入る。
「あんたみたいなチンピラで店は賄えんわ」
 最初からけんか腰だ。
「親父から本店の運営を任されている」
 ボンが精一杯答える。
「明日からみんな来んよ」
「来た人で続けて行きます」
「若造が!」
 隣の男が吠える。私はそのタイミングでボンの腕を取って立ち上がる。鞄の中には小頭から借りた盗聴器が入っている。小頭も顔を出せないが近くの飲み屋に若いのを連れてきてくれている。どうも向こうもそれらしい男達が路地にいるようだ。
「明日の仕入れから親分の紹介者に入ってもらう。他の店員は?」
「分からないのでフミコに頼んでいる」
「子供は今度サエが預かる」





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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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