空白 記憶 9
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記憶 9

「カオル、総理とも寝ていたんだな?」
「そんなこと話していた?頭取が私を抱かせたの。まるで貢物のようでしょう?」
 帰ってきた私を東京駅で迎えて一緒に大阪に向かう。探偵はここでお別れだ。
「昨夜番頭が殺されていたそうよ」
「どこで?」
「横浜の港に浮いていた。大阪の組に確認したら内々で横浜の組に引き渡したそうよ。これ以上頭取に睨まれたくないと考えたのかしら。頭取から今回金が出ていたようなの。火消しね」
「よく大阪に行くのを拒まれなかったな?」
「もう、親父みたいになってるわ。それと横浜の元組長の弟が逃げていると言ってたわ。まだ用心しないとね」
「彼も殺される?」
「それがねえ、どうも大阪の武力派の組に匿われたようよ。大阪もITM事件の後若頭独り勝ちに武闘派が不穏な空気を醸し出してるという噂。修司は若頭とは親しかったのね?」
「金融絡みでずいぶん貸している」
「これからどうするの?」
「金融屋に戻りサエとの生活を取り戻す。もう修司には戻れないからな。これからはサエに付けてもらったイサムで暮らすよ」
「カオルも忘れないでよ!」
「いつまで3人でやれるだろうかな」
 サエの写真を定期入れから出して眺める。ここ1日に何回もサエの写真を取り出してみている。何となくほんわりとサエも顔が浮かんでくるようになっている。
「貸金庫はどうするの?」
「しばらく封印だな」





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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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