空白 初恋 1
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初恋 1

 マンションに戻って同じ布団に潜る。二人とも体が固まったようだ。そっと形のいい胸を吸う。反り立ったものを見て同じ男とは思えない。どうも初恋の時のときめきだ。カオルの時は惚れたと言うより彼女のテクニックに誘われた感じだった。そのうちの彼女の沼から出れなくなったのだ。だがサエは心がときめくのだ。
「晩は迎えに行こうか?」
「いいよ。仕事が溜まっているから。それより気を付けてね」
 ボン達が下りてきていてモーニングを取って先に私が出る。わざわざ事務所の地図を書いてもらっている。
「どう?私の顔も忘れた?」
 大柄の女性が顔を寄せてくる。これが姉さんだと呟く。
「最後に貸した任意売約の土地を整理しないと。これは調べてみたのだが、若頭の姉さんの承諾を貰わないとダメだが、息子の組長で買い上げをして貰ってそれから買い先を調べてみるしかない」
「任せるわ」
 まずやっさんに電話を入れて姉さんと組の根回しをしてもらう。それから頭取に電話を入れた。
「ようやく総理が動き出した。助けてもらった」
「ちょっと力を貸してもらえませんか?」
「いいぞ」
「大阪の阿倍野のITMの任意の物件なのですか?」
「ああ、あれはS社が引き取る予定だ。あそこの社長に声をかけておこう。ところでサエとやったか?」
「カオルから聞きました?」
「焼き餅焼いていたさ。初恋のように抱き合っていたと」
 そう言えばあの夜カオルは部屋に帰ってこなかった。
 事務所を早めに出るとサエの店を覗いた。小柄な女の子がドアを開いた私を見て驚いている。
「お帰り私のイサム」
 サエが飛び込んできた。





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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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