空白 起承転結3
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起承転結3

 赤坂の料亭を会長の名前で予約している。元総理も元頭取も今は名前を出さない。表舞台から消えた存在になっている。私はポケットから会長の秘書の名刺を出す。
「なんだ君か」
 白いものが急に増えた銀行の会長が驚いたように名刺を見る。
「条件はご存知ですね?」
「ああ、今度は総理の意向ではなく会長の意向だね?今回はしてやられたな。副頭取を抑えられるとはなあ。彼とはライバルでもあったが残念だ。野党再編に乗ったが勝ち馬から外されたよ。まさか新党首の後ろに会長が付いているとはね。今回は後ろに元頭取の影も見える。痛しかゆしだ。君は記憶を戻して昔の関係に戻ったみたいだな?」
「なかなか清算できないものがあります」
 今はカオルの関係と言ってもいい。
「営業部長を常務にというのは分かった。だが条件がある。今の頭取が会長になるのは流れだが、私を取締役相談役に残してほしい。君もご存知のように彼では頭取職に飲まれてしまう」
 確かに頭はいいのだがボンボンだ。
「ところで君は政権が変わると思うか?」
 会長は次の頭取のかじ取りを早くも考えている。
「そのような流れですね」
「だがそれは長くないと思うが?」
「かもしれません」
「しばらく乗ってみよう」
 これは独り言だ。





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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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