空白 起承転結9

起承転結9

「ボンの言っていた男現れた?」
「いや人違いだったようだ」
 サエには一生この話はしないつもりだ。あの夜3時間もカオルの言いなりになった。どうも手術後はフイリッピンに掘りだすそうだ。ひょっとしてカオルは会長とそう言う関係だったのかもしれない。伊藤の監禁にもカオルが係っていたのではないか。翌日カオルと東京に戻り会長のところに行く。
 会長室に入る前にカオルは姿を消した。
「送金ご苦労さんやったな。彼で出来ん仕事を頼もうと思ってな」
 隣に座っているのは私設秘書だ。どうも記憶が戻っていないようだ。淡々と地図を広げている。赤坂の地図だ。この地図は何度も見た記憶がある。R事件の時の不良債権の大型の一つだ。これはいつの間にか正体不明の会社の持ち物なって表舞台から消えた。
「これは伊藤がITM事件の中で手をつけようとしていました」
「よく覚えているおるな。いよいよ金脈の再発掘や。手伝おうてほしい」
 隠していたのは会長か。
「カオルは?」
「すでに赤坂のヘタ地を貰うつもりでおるわ」
 会長が名刺をテーブルに置く。資料のファイルを私設秘書が並べるように置く。
「副頭取になったようですね?」
 彼は頭取の腹心の部下だった男だ。


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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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