空白 反撃3
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反撃3

「カオルさん大丈夫?」
 新店の方を覗く。間に合ったようだ。サエがレジを締めていて研修生がシャッターを閉めかかっている。
「ああ、彼奴は殺されても死なんよ」
 5寸釘を刺されたグローブの様な陰茎を思い出して答えた。
「先に出るけどいい?」
「はい」
 高校生のようなニューハーフだ。私はもう眠っているユイをバギーに乗せる。今日は少し路地を歩いてやぶ医者の女房の小料理屋を予約している。暖簾を潜るとやぶ医者がカウンターの中で着物を着てビールを出している。
「医者は廃業ですか?」
「いや、夜だけ手伝っているんだ」
 サエが私の腕を抱えている。
「私はもう子供産めない歳だから羨ましいわ」
「そんなことありませんよ」
 サエが否定している。男と知っているやぶ医者はにこにこ笑っている。
「野党総理になったが人気は急落だな」
 そう言う客の声でテレビ画面を見る。また総理の失言で国会が混乱している。それに合わせて母親から受けた金が野党から質問を受けている。こちらの裏金ではない。これは秘書があらかじめ幹事長に渡していた情報だ。反主流派ボスの罠だ。やはりあの総理を守るのは不可能だ。
「サエ、帰ったら2回はやるぞ」
「聞こえるよ」
 真っ赤になっている。






 
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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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