空白 足掻き1
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足掻き1

 あの次の日カオルと池袋のホテルで朝別れて大阪に戻って10日になる。今朝の新聞で元幹事長の新党ができたが、予想の人数の半分も集まらず弱小野党に転落した。これで均衡が崩れたのか再び内閣が変わる。政治の停滞が経済の停滞に結びつく。だが元幹事長は検察からの包囲網が迫っている。
 今日はサエの店が休みで私も休みを取った。それでボンの家族と一緒に白浜温泉に来ている。ボンとの申し合わせで互いに個人貸し風呂を取った。食事前にサエがユイを抱いて家族で湯に入る。私がそっと後ろから竿を握ると恐ろしい顔で睨む。
「何とかしてサエを籍に入れようと調べているが?」
「いいのよ。でもユイにはいつか説明しないと」
 実際に元総理にはお願いしている。
「カオルの会社で仕事しているのは嫌じゃないか?」
「それは気にならならないけど、危険なことはしないで」
「赤坂の仕事が目途が見えたら辞めようと思っている。その時はサエの仕事を手伝うよ」
 どうも最近カオルは会長の後を継ぐような気がしている。あそこで番頭のような役割はごめんだ。
 部屋に戻ると携帯が点滅している。サエに夕食の部屋に行くように促す。カオルからの着信だ。
「どうした?」
「会長の車にダンプカーが突っ込んだ。運転手が即死で会長は重体」
「相手は?」
「盗難車でプロのようだと。現在調べている」
「探偵にも話しておいてくれ。今日はいけないが明日には行く」
 まさかフィクサーの和解は騙しだったのだろうか。







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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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