空白 足掻き6

足掻き6

「どうした?」
 葬式が終わってカオルと八重洲の地下で寿司屋で別れの夕食を取る。帰るという私に東京駅までついてきた。全家族反対という中での葬式だった。
「なんだか急に寂しくなった」
 私は無言で冷酒を入れてやり乾杯する。最後だと言ってからもう5本が空いている。
「私ってどうすれば?」
「統帥って言うタイプじゃないがな。親父のお土産の赤坂は終わらせよう。それから考えてもいいのじゃないか?」
「手伝ってくれるの?」
「いい友達として」
「まず何からすれば?」
「弁護士に会社の登記を急がせるんだ。それがないと赤坂の処分を進められない。それから番頭に秘書を内々に呼び戻させる」
「今日は大阪に戻ってサエを抱くんだ」
「それは抱くさ」
「明日一番で帰られない?」
「駄目だ」
「だったら私が大阪に行く。新幹線の個室で2時間たっぷりあるわ」
 もう立ち上がっている。
「予定通り家に帰るから」
「いいよ。帰るまでの体頂き!」



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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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