空白 過去に触れる 8
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過去に触れる 8

 親分から難波の手形屋に行くようにとFAXの手形を持って出かける。どうもここの手形屋は手持ち資金がなくなると年に3回ほど割引があるようでそれを任された。1億ほどあるようで持って帰って翌日送金する。これは今まで番頭がしていた仕事なので彼としては気分が悪いようだ。その近くのビルに紹介された金融ブローカーの事務所があるので訪問の予約を入れておいた。
「すいません」
と覗くと受付に女性が座っている。私は親分のサインの入った名刺に部長の名刺を添えて渡す。
「いやどうぞ」
 わざわざドアを開けて白髪交じりの髭ずらの顔が覗く。
「あの親分の名刺は値打ちですよ。今や本部の若頭はナンバー2ですよって。よっほど気に入られたんですな。一応ITMファイナンスのことは調べておきましたよ」
 思ったより若そうで40歳そこそこのようだ。
「伊藤はずっと大阪にいたのですか?」
「いやしばらくは東京にいたようですわ。ちょっと有名な総会屋にいたと聞いています。その頃S銀行の今の頭取と親しくなったようですな」
と言って古い週刊誌の切抜きを見せてくれる。
 頭取選に深くかかわっていたと記事は書いている。
「それで頭取の紹介でITMファイナンスの役員に入っている。かなりやばい案件に係っていまっせ」
 一緒に飲みたいと言ってタクシーで事務所に送ってくれてその後ジャンジャン横丁の寿司屋に入る。









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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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