空白 成りゆき 7
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成りゆき 7

 会計の女性が入ってようやく外回りをし始めた。まともな小口は半分もない。親分は今夜番頭と会うらしい。集金から戻るとソファーにあの白髪交じりの髭の金融ブローカーが来ている。親分とも面識があるようだ。親分が笑いながら手を上げて出ていく。
「大変やったらしいな。あの寿司屋に行っているしっかり仕事を済ませてきてや」
 と言うと出ていく。姉さんが帰ってきてカラオケバーに行かないかと誘うが断る。どうもサエに入れあげているようだ。サエからは一言もそんな話はない。あのアヤがいなくなってからサエがナンバーワンだそうだ。だがサエはカウンターから出ることはないと言う。カウンターの外は指だけでなく口まで使ってサービスするようだ。
 半時間で前の寿司屋を覗く。
「前頼まれていたのが少し分かったんだ。伊藤の後ろはS銀行の頭取だが、最近はあまり仲が良くないらしい。一つはITMファイナンスの焦げ付きが記事になり出している。その大半が伊藤のグレイな貸付だ」
 やっさんが週刊誌を広げる。
「新聞にでるようになって警察や税務署が動き出すが、週刊誌は興味本位だが案外事件の導火線になりうるんだ。こちっとら金融では素晴らしい情報源だ」
「それと伊藤が何やら頭取を脅している噂もある。これはまだ闇の中だがな」
と言って頭取の白黒写真を見せる。何か記憶にひっかる部分がある。
「この頭取は珍しく東大や京大ではなく私立出身だ。かなりやばいところをすり抜けてきたと思うわ」







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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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