空白 背中が見える 1
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背中が見える 1

 どうしたのか初めて病院から戻った夜に女を抱いている夢を見た。お尻を大きく突き出したら、そこにぽっかりと10円玉のような穴が開く。すらっとした足を抱えるようにしてそこに差し込む。最初ぎゅと締まるが後は吸い込まれるように入って行く。女が横顔を歪めるように振り向く。どうしたことかあの『白薔薇』のママの写真の顔だ。
 今日は退院を待ってたと言う若頭に呼ばれて、昼過ぎに金融会社の事務所へ白のベンツの迎えが来る。部屋に入るとすでにやっさんも来ている。
「大変やったなあ」
 鋭い目つきをしている。
「こいつはなあ。本家が手付けてる京都の駅裏の地上げ物件や。もう2年になるが20億が無駄金になっている。こちらも1億融通させられている。やっさんに調査させたがこちらの周りを許と言う男が買いまくっているようや」
「許の後ろは伊藤や」
 やっさんが地図を広げて見せる。どこかで何度も見た記憶がある。
「ITMファイナンスが35億、Kファイナンスが8億出している。完全に取り囲まれたようや」
「接道部分は?」
「ない。もともと前の話があって乗ったのやが、許に先を越された。持ってきたブローカーが繋がってなかった」
「この向こう端は誰が持っているのですか?」
 塞がれていない個所が1か所ある。
「やっさん至急調べてくれ」
「この書類コピー貰えませんか」
 どこか記憶に引っかかるものがある。やっさんはもう部屋を飛び出している。
「今調べているとこやが、あんたがS銀行にいたと言う東京の社長がいるんや」






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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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