空白 登場 9
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登場 9

「サエが男?」
 戻りかけたカオルが振り返った。
「調べたわけじゃないのよ」
と言って思い切って再び椅子に掛けて鞄を開いて一枚の写真を取り出した。
「私の男の頃の写真は全部捨てた。これは女に生まれ変わった最初の写真。15歳。この話は修司だけにはした。でも記憶にはないでしょう?」
 確かに今のサエに生き写しだ。
「この頃新宿の店でボーイで働いていた。ここでお金を稼いで手術するの。その頃伊藤がよくこの店にやってきていた。彼は有名な総会屋にいて接待にこの店を使っていた。ニューハーフは遊んできた男達が行きつくところなのよ。でもニューハーフと言っても商売のための人も多いよ。私は男でないとダメだった。サエもそうだと思う」
 いつの間にかブランディが運ばれてきてテーブルに置かれている。
「伊藤は両刀使いよ。彼の薦める彼のお客と何度もベットを共にした。それで接待にもっと安全な店と言うことでこの店を開いた。その中の上得意が頭取だった。彼は女性では立たなかったけど私とではピンと立つのよ。彼は夢中になった。でも私も夢中だった。その頃このビルを私が貰い、伊藤は私を完全に頭取に譲ってITMファイナンスに行った」
 カーテンの向こうのドアのノックが2つ鳴った。
「それから修司を頭取が連絡係に使い出した。伊藤もここには姿を見せなくなった。その時修司に睡眠薬を盛って強姦したの。丸一日部屋に閉じ込めてやりまくった。それでどこかが切れた」
と言うなり軽いキッスをして離れた。
「今度はもっと時間を取りたいわ」

















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学生時代に書きためたノートの埃を払って万年筆の文字を打ち直し始めた2作目です。この作品は未完で今回はなんとしても完成したいです。

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